獣道を進み始めたころ、水音が近くなり始めた。
最前、聞いたものとは違うものかどうか、判断がつかない。
ぷん、と鼻を突く匂い。これはまぎれもなく水の匂いだった。
そう思えば急に喉が渇きだす。
最後に水を飲んでからどれくらい経つのだろうか。
細い道をたどっていく足を速めて音を追う。
――と。
小さな泉が見つかった。
勇気を振り絞って飲んでみる
恐ろしいからやめておく