そのまましばらく進んだ。
まっすぐ、と見えた道はごくわずかずつうねり、起伏し振り返っても元の道はもう見えなくなっている。
やわやわとした朽ち葉を踏んで歩いているせいかそれほど疲れはしない。
むしろ苔の匂い、草いきれ。
そんなものが好ましいほどだった。
突如、木々が割れて道が二手に分かれた。
右の道はうっすらと明るい。
左の道は潅木が茂みを濃くしている。

どちらに進みますか?